人材不足の状況と介護業界への様々な支援

厚生労働省によると、今後介護士の数が250万人以上も必要となる時が来るといわれている。
これは、団塊の世代の人たちが75歳以上になって介護を必要とするようになるからだ。
しかし、現在の状況では十分な介護士の人材確保はかなり難しいと言えるだろう。

政府では、こうした人材不足を解消するために、介護従事者を増加させるための様々な試みを行っている。
例えば、元介護職員の呼び戻しはその一つだ。
介護職を辞めた人に再就職に必要な資金の貸付サービスを行っている。
このサービスは、介護職員として1年以上働いた人なら誰でも利用できるようになっており、再就職して2年以上働けば貸付金の返済は免除されるというメリットがある。

また、介護職を目指す学生を増やすために、学費の貸付も行われている。
卒業後に介護業界で5年以上働けば、その学費の返済は免除されるのだ。
さらに、介護のボランティアを行っている人を対象に、介護職になるのに必要なスキルや知識を学べる講座がボランティアセンターやシルバー人材センターで実施されている。

この他にも、介護士の人材不足の原因の1つが低賃金であるため、月1万2000円の介護報酬の積み増しを行い、介護士の年収アップを試みている。
このように、政府による支援が行われているので、介護士を目指す人間はこれらの制度やサービスを積極的に活用してみてはどうだろう?
介護業界は売り手市場になっていることから、転職や就職をする場合はチャンスが多い業界と言えるだろう。